葉酸というのは水溶性ビタミンの1種です。
1941年にホウレンソウから発見され、ラテン語で葉っぱを表す「FOLIUM」から「FOLIC ACID」と名付けられています。
この葉酸はタンパク質や核酸の合成に効果があり、細胞の生産を助けることになります。
赤ちゃんは胎児の時から細胞の生産を繰り返しているので、葉酸を摂取することで元気な赤ちゃんが産まれます。
また、神経管閉鎖障害という先天性障害の予防にも効果があります。
神経管閉鎖障害は妊娠初期である4〜5週に起こる先天性異常で、この時に作られる脳や中枢神経がうまく作られないことを言います。
この障害にかかると場合によっては中絶しなければいけません。
この神経管閉鎖障害を予防するには、妊娠初期から葉酸を摂取すればいいんですね。
妊娠初期の女性には葉酸がとても必要です。
厚生労働省は妊娠初期には1日400μgを摂取することを勧めています。
また、母子健康手帳では葉酸摂取に関する記述が掲載されています。
では、いったいどういう食べ物に含まれているのでしょうか?
各100gの含有量で比較した場合、発見のもととなったホウレンソウは210μg、モロヘイヤは250μgとなっています。
葉酸という名前から野菜にしか配合されていないと思うでしょうが、動物のレバーにもたくさん含まれています。
牛レバーは100g中、1000μgとたくさん含まれています。
葉酸は普通の食生活を送っていれば、問題なく摂取できますが、服薬をしている場合は欠乏することがあります。
また、普段から疲労感があったり口内炎が出来る人は葉酸が足りない可能性があります。
今までの説明から、葉酸がいかに妊娠初期に必要な栄養素であるかわかったと思います。
しかし、葉酸を摂取する時は注意点があります。
それは食品に含まれている葉酸は安定性が低いということです。
食品を食べる時に調理をすると思いますが、火を通したり、茹でることで栄養が流れてしまうんですね。
調理すると栄養の約半分が損失されてしまいます。
それだけでなく、葉酸は日光に弱いのでスーパーで購入した野菜を日なたに置いておくと栄養が分解されてしまいます。
ですので、葉酸を確実に摂取するにはサプリメントのほうがいいんですね。
通信販売やドラッグストアで葉酸サプリはたくさん販売されています。
また、いくら体に良いからと言ってたくさん摂取しても過剰分は吸収されず、尿として流れてしまいます。